マガキCrassostrea gigas幼生飼育水中の細菌相の変化について

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概要

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三倍体マガキ(C. gfgas)幼生の飼育水中から細菌の分離を行い,コロニーの色形状,グラム染色,生理的性質から,それらの細菌を8つのタイプ(W1,W2,W3,P,WS1,WS2,Y1,Y2)に分類した。飼育水中にはW1の数が多いものの,これらの細菌は比較的バランス良く棲息しており,幼生の生育に悪い影響は与えなかった。飼育水中の細菌相をコントロールする目的でストレプトマイシンを添加すると,細菌種がやや減り,W1が飼育後期に優先的に繁殖してきたが幼生の発育には全く影響がなかった。一方,エルバージュを添加した場合,飼育期間中W2のみが他の細菌を抑えて圧倒的に繁殖し,幼生の発育が抑えられ,幼生のほとんどが死滅してしまった。これらのことから飼育水中には有益あるいは無害な細菌がバランス良く生育していることが必要で,そのことが有害な細菌の繁殖を抑えていることが示唆された。
福山大学の論文

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