南硫黄島における絶滅危惧種の分布と個体群の変遷
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概要
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南硫黄島において過去に記録があった絶滅危惧種(準絶滅危惧も含む)23種の内17種を本調査で確認した.このうち,本島で確認した個体数が全国の推定個体数の50%以上を占める種が6種あり,本島は絶滅危惧植物の保全を考える上で重要な地域と言える.25年前の調査と比較すると,分布範囲が変化しない種が多かった.しかし,個体群の消失や新規出現などの入れ替わりが半数近くの地域にみられた.本島において25年前に分布範囲が広かった種の多くは,今回の調査においても分布範囲が維持され,絶滅の危険性が低いと判断されたため,準絶滅危惧種とすべきかもしれない.一方,25年前に分布範囲が狭かった種の中には消失した種があったため,これらの種は従来通り絶滅危惧種とすべきである.本研究は調査が困難な島々においては,分布範囲の変遷という限られた情報のみを用いて,絶滅リスクを評価できる可能性を示した.
- 2009-08-20
著者
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加藤 英寿
首都大
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加藤 英寿
首都大学東京牧野標本館
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藤田 卓
九州大学大学院理学研究科
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藤田 卓
九州大学大学院理学研究科:(現)財団法人日本自然保護協会
-
藤田 卓
九州大学理学部生物学科:(現)財団法人日本自然保護協会
-
加藤 英寿
首都大学東京理工学研究科
-
高山 浩司
千葉大学大学院理学研究科
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藤田 卓
九州大学
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