教員が考える在宅看護実習前に学生に身につけさせたい実習態度 : 青森県看護教育研究会地域看護学グループの取り組み
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概要
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本研究の目的は、効果的な在宅看護実習を展開するために、学生に実習前に身につけさせたい態度について、教員はどう捉えているか明らかにすることである。研究方法は、北東北3県の教育機関34校に所属する在宅看護実習担当教員を対象に郵送法による無記名式自記式質問紙調査を実施した。調査の結果、13名から回答(回収率は38.2%)が得られた。回答者の臨床経験年数は平均7.0年、教員としての経験年数は平均10.4年であった。実習前に、学生に身につけさせたい態度として293コード抽出され、『対象者の生活様式・価値観にあわせた行動ができる』、『信頼関係形成に向けた行動ができる』、『礼節を重んじることができる』、『学生自身の自立した生活ができる』、『主体的に学ぶことができる』、『医療人としての倫理性を遵守できる』の6カテゴリーとなった。在宅看護実習では、学生は生活者である療養者を援助する者として、『学生自身の自立した生活ができる』ことが基盤となる態度であり、全てのカテゴリーのベースになっていることが考えられた。在宅看護は療養者とその家族の多種多様な生活事象の理解をした上で、健康問題や生活課題をアセスメントし、生活条件やQOLの向上、維持を図る看護について「生活モデル」での援助を展開する必要がある。在宅看護において看護師は訪問者としての立場で支援関係を成立させて、限られた時間で看護を展開するという特徴があるため、『対象者の生活様式・価値観にあわせた行動ができる』ことが重要である。そのためには『信頼関係形成に向けた行動ができる』、『礼節を重んじることができる』態度が在宅看護実習では必須である。また、今後ますます求められる『医療人としての倫理性を遵守できる』ことや、『主体的に学ぶことができる』態度を形成するための教育内容が必要であることが示唆された。
- 青森県立保健大学の論文
著者
-
古川 照美
弘前大学大学院保健学研究科健康支援科学領域健康増進科学分野
-
山田 典子
青森県立保健大学
-
山本 春江
青森県立青森高等看護学院
-
細川 満子
青森県立保健大学健康科学部看護学科
-
千葉 敦子
青森県立保健大学健康科学部看護学科
-
山本 春江
青森県立保健大学健康科学部看護学科
-
三津谷 恵
青森県立保健大学健康科学部看護学科
-
今 敏子
(財)双仁会厚生病院附属看護学院
-
工藤 久子
(財)双仁会厚生病院附属看護学院
-
玉懸 多恵子
八戸市立高等看護学院
-
鈴木 久美子
五所川原市立高等看護学院
-
桐生 晶子
国立病院機構弘前病院附属看護学校
-
櫻田 和子
青森中央短期大学
-
細川 満子
青森県立保健大学
-
細川 満子
青森県立保健大学 健康科学部 看護学科
-
三津 谷恵
青森県立保健大学
-
山本 春江
青森市健康づくり推進課
-
山本 春江
東京大学 大学院医学系研究科
-
山本 春江
青森市 健康福祉部
-
山本 春江
青森県立保健大学
-
山本 春江
青森県立保健大学 健康科学部看護学科
-
古川 照美
弘前大学大学院保健学研究科
-
三津谷 恵
青森県立保健大学看護学科
-
古川 照美
弘前大学大学院 保健学研究科
-
千葉 敦子
青森県立保健大学健康科学部
-
千葉 敦子
青森県立保健大学
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