日本語基礎能力テストの特性(3) : 国語教育から見た漢字読み取り能力測定項目の内容評価
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概要
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本研究の目的は、日本語基礎能力テスト(平他、1998)の漢字読み取りテスト項目について国語教育の観点からの妥当性を吟味することである。本研究では、「漢字読み取り能力」下位尺度の項目プールの中から、中学生、高校生程度の測定を目的として作成された517項目について分析の対象とした。まず、項目内容を分類する基準として、「レベルA〜C」を設定した。「レベルA」は「通時的に意味や用法が安定しているもの」であり、「レベルB」は「レベルAに準じ、かつ、いくつかの観点で特徴が見られるもの」である。「レベルC」は「使用機会がない、ないしは、特殊な分野のみで使われるもの」である。さらに、各レベルに2〜5の下位カテゴリーを設けた。結果的に全体の約85%が「レベルA」に分類され、「レベルC」は皆無であった。現在でも、全体として、充分に漢字読み取り能力の測定に通用する尺度であることが確認された。
- 東北大学の論文
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