対数線形モデルによるDIF検出法の検討
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概要
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本研究は,「日本語基礎能力テスト」(平他,1992;1993;1995;1998)のうち,高校生程度を測定対象とした漢字読み取りに関する項目の100項目を題材として,項目特異機能(DIF)の検出方法を検討した結果を報告する.比較を行なった検定方法は,既存のMH統計量による方法と,本研究で提案する対数線形モデルによる方法の2つである.分析対象となる被験者データは,91-92年度調査,03年度調査から抽出したデータを用いた.比較を行なった結果,100項目中96項目で同等の検定結果を示し,対数線形モデルでの検定方法が,既存の方法と比べ遜色ないことが分かった.加えて,対数線形モデルによる方法は,交互作用項パラメタを参照することで,一つ一つの項目に関わる要因を詳細に見ることが出来ることから,項目ごとのDIFの有無について意味的解釈をする際に,より詳細な材料として用しいることができるだろう.
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