戦後林業地代論の展開過程と発展方向

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
本論文は,林業地代論の発展方向を明らかにすることを目的としている。具体的には,林業地代論が歴史背景に大きく影響されていることに注目し,第一に歴史的な展開過程を学説史的に検討し,第二に今後理論的に展開すべきと考えられる方向を示すという方法をとる。これにより明らかにされたことは次の諸点である。(1)今までの林業地代論は,現象にたいして経済原論のどの規定を援用すべきかといった形態区分に終始していた。これは,歴史的な課題にこたえるために展開された草創期の林業地代論を,その後没歴史的なものとして扱ったためである。(2)よって,これからの林業地代論研究は,諸概念を理論的に深め精巧にすることよりも,具体的な現象の分析のための理論を作りあげる方向をとるべきである。(3)そのために,国内林業の多様な経営形態の統一的な把握・行動様式の検討と,林業地代の国際的な関連の法則性,林野的土地問題を探ることが必要となるであろう。
林業経済学会の論文
2003-03-01

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク