6.eラーニングにおける品質と学習者情報 : 学習活動ログとプロファイルによる品質モデル(<特集>eラーニングの広がりと連携)
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概要
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従来,学習者は1つの学習管理システム上での学習に限られていたが,学習者にパスポートとなる学習者プロファイルを発行し,複数の学習管理システムへのアクセスを可能にし,異なる形式や多彩な内容のeラーニングコースを受講できるようなeラーニング形態へと移行しはじめている.この展開は品質マネジメント上重要な意味を持つ.それは,品質は顧客ニーズを満たすか否にかかわる概念であり,顧客の情報を記述した学習者プロファイルとeラーニングとの連携によって,本来の品質マネジメントが期待できるためである.本稿では,まず国際標準化での動向を概説し,eラーニングにおける品質について体系的に説明した.次に,学習者プロファイルを中核としたeラーニングへと移行する中で,eラーニングの品質向上に向けた2つの情報技術的課題を明らかにした.1つ目は内的一貫性である.eラーニングによって,意図した学習活動が学習者の中で発生しなければ,eラーニングは有効であったとはいえない.学習活動や履歴を管理することが,品質マネジメントの中心的課題となる.2つ目は外的整合性である.教育・学習目標である知識や能力の情報を,管理・実装できなければ品質マネジメントも机上の空論となる.学習者情報を中核として,各種情報を統合的に取り扱いeラーニングと連携させるアーキテクチャを示していく.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2008-09-15
著者
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平田 謙次
産能大学
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平田 謙次
東洋大学
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平田 謙次
東洋大学 社会学部 社会心理学科
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平田 謙次
産業能率大学 総合研究所
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平田 謙次
産能大学hrm研究室:東京工業大学大学院社会理工学研究科
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平田 謙次
東洋大学:(独)メディア教育開発センター
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平田 謙次
東洋大学社会学部
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