知的障害者における表情ならびに音声からの他者感情の識別について
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概要
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中・軽度の知的障害者124名と大学生128名を対象にビデオに録画された「音声」「表情(動画像)」「音声を伴う動画像(「音声+表情」)」を呈示し、感情の判断を求めた。また、表情識別能力と関連が予想される視知覚の発達との関係について検討した。その結果、以下の5点が明らかとなった。すなわち、(1)知的障害者は「音声」「表情」「音声+表情」のいずれの呈示条件においても健常者よりも低い成績を示すこと。(2)「表情」「音声+表情」の呈示条件では、知的障害者・健常者のいずれにおいても『幸福』の弁別成績が最もよいこと。(3)知的障害者では「表情」の正答数が「音声」の正答数よりも低い傾向が認められること。(4)知的障害者では<快-不快>の混同が健常者と比較して高率で認められること。(5)視知覚の発達と「表情」「音声+表情」の正答数の間に正の関連が示唆されること。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2003-01-30
著者
-
越川 房子
早稲田大学文学学術院
-
望月 葉子
障害者職業総合センター
-
越川 房子
早稲田大学文学部
-
越川 房子
早稲田大学
-
向後 礼子
職業能力開発総合大学校 福祉工学科
-
越川 房子
早稲田大学 文学学術院
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