動作法による自閉的傾向を持つ精神遅滞児の学習活動への構えの形成

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概要

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学習活動場面に応じた行動の制御ができない自閉的傾向を持つ精神遅滞児2名に対し、動作法による姿勢づくりと課題学習場面での指導を行った。姿勢づくりの学習過程の変化と課題学習場面での標的行動の変化との関連を検討した。その結果、姿勢づくりの進展にともなって、課題学習場面での標的行動の変化が多くみられており、両者に対応関係が推察された。また、動作模倣は両児ともに、姿勢づくりにおいて自分のからだを能動的に操作・調節する段階に達した時期に出現してきた。このことは、姿勢づくりの課題に対する取り組みが、相互コミュニケーション関係の成立や、学習活動への構え(主体的態度)を形成し、その結果として課題学習場面での標的行動の変化がみられてきたものと考えられた。これらのことから、動作法による姿勢づくりは、学習活動への主体的な構えを形成し、課題遂行を促進するところの認知活動の基盤づくりとして有効であることが示唆された。
日本特殊教育学会の論文
1994-11-30

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