我が国のアサリ漁獲量激減の要因について
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概要
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我が国のアサリRuditapes phillipinarumの総漁獲量は,1960年には10万トンであった。その後,一部に漁場の埋め立てによる減少があったにも関わらず,1982年には14万トンまで増加したが,1984年から激減して,1994年にはわずか3分の1程度(5万トン)になり,その後もこの水準が続いている。著者らはアサリの生態や資源に関する報告を総括し,1984年以降のアサリ漁獲量の激減の主要因を過剰な漁業活動,すなわち親貝と種貝用の稚貝に対する過剰漁獲と結論づけた。それ以外にも,周年の過剰操業による底質擾乱は,稚貝の生残率低下を助長した可能性が高いと考えられる。
- 2008-03-15
著者
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張 成年
(株)水産総合研究センター中央水産研究所
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片山 知史
独立行政法人水産総合研究センター中央水産研究所横須賀庁舎
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片山 知史
独立行政法人水産総合研究センター中央水産研究所
-
張 成年
(独)水産総合研究センター中央水産研究所 浅海増殖部
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松川 康夫
(独)水産総合研究センター中央水産研究所
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片山 知史
(独)水産総合研究センター中央水産研究所
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神尾 光一郎
(株)東京久栄
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張 成年
(独)水産総合研究センター中央水産研究所
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