ある貯穀害虫の生存に対する抗性物質類の効果

概要

論文の詳細を見る
コクヌストモドキとアズキゾウムシに対する4種の抗性物質の効果について検討がなされた。アズキゾウムシに対しdihydrostreptomycinとchloramphenicolが最も効果的で,すべての実験濃度で,処理後14日以内にほぼ100%の死亡率を得た。同様に,chloramphenicolとdihydrostreptomycinの混合,bacitracinとdihydrostreptomycinの混合,およびbacitracin,chloramphenicolとdihydrostreptomycinの混合(0.1%レベル)の場合も処理後14日以内の死亡率がほぼ100を示した。bacitracinとdihydrostreptomycinの混合とaureomycinとterramycinの混合はこの害虫に対して共力作用を示すらしい。一方,コクヌストモドキに対し使用された抗性物質はそれほど効果的でなかったが,その中でterramycinとdihydrostreptomycinのみがすべての実験濃度で比較的効果的であった。またbacitracin,chloramphenicolおよびdihydrostreptomycinの粉状使用も比較的効果があり,処理後42日以内にそれぞれ100,40,60%の死亡率を与えた。抗生物質の混合使用はコクヌストモドキに対して単独使用の場合より著しく劣った。
1979-11-20