てん菜畑におけるヨコバイ類の季節変動ならびにその摂食習性
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概要
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調査圃場において,てん菜の生育シーズンをとおし,6種のウンカ,ヨコバイ類が採集された。これらのうち,Chlorita flavescens (FABRICIUS),Macrosteles sexnotata (FALLEN)と未同定の1種,とくに前2者が本質的なてん菜摂食者であると思われる。この2種は古い葉を好み,かつ葉の下面の細い葉脈から摂食する維管束摂食者であった。M.sexnotataはビールスイ***ーに似た症状を示すてん菜の黄化した部分から好んで摂食し,このさい,黄化しないてん菜を摂食したものより3倍以上の生存能力を示した。この事実はてん菜のビールスイ***ー症状黄化がその昆虫の生育にとって,より好適な状態を提供するらしいことを示す。黄化が生じた後,葉の下面を摂食する昆虫の好みがなぜ消失したかは明らかでない。われわれの実験に用いられたヨコバイの摂食によっててん菜は黄化しないことが確認された。それゆえ,本ヨコバイはてん菜に黄化をひきおこすような植物毒を,その唾液中にもたないと思われる。
- 帯広畜産大学の論文
- 1967-12-31
著者
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