水稲乳苗移植栽培における肥培管理技術 : (1) 普通期栽培における施肥法と水管理法

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概要

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水稲の乳苗移植栽培法については,最近各地で関心がもたれるようになり,当地域においても普及段階に入ろうとしている。したがって,その栽培技術を確立することは重要な課題である。乳苗の生育の特徴については,すでに明らかであり,一般の稚苗移植の場合に比べて最も著しい相違点は,分げつが多いことである。したがって,m^2当たり穂数,籾数も多くなりやすいが,一方,その反作用ともいえる有効茎歩合の低下がみられる。また,わら重が大きい割には籾重が小さい(籾わら比の低下)とか,登熟歩合の低下,あるいは倒伏,さらには紋枯病の生発などが懸念されるところである。ただし,これらのことは乳苗ということに限らず,繁茂度の大きい水稲に常に懸念されることでもある。いずれにしても,乳苗に適する肥培管理技術の要点は,分げつの多いことをどのようにしてうまく活用するかにあると思われる。そこで,本研究では,乳苗栽培に適する施肥法と水管理法について検討することとした。
日本作物学会の論文
1992-12-25

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