地区組織のエンパワメントを目指した行政保健師活動に関する一考察 : A地区健康づくり活動メンバーのモラールに着目して
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概要
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行政保健師は、対象へのアプローチ方法の一つとしてエンパワメントへの働きかけを行っている。本研究では、"当事者評価"を重視して、地区組織活動メンバーのモラールとその要因を明らかすることを目的とした。研究方法として、モラール調査表を作成し、行政保健師が関与する地区組織活動(A地区健康づくり活動)における、1.活動場面とメンバーのモラール、2.メンバーのモラール要因、3.モラールの低下及び向上の要因の3点について分析を行った。その結果、1.A地区健康づくり活動を「活動実践」「会議(協議型)」「会議(報告型)」の3つに内容分類すると、モラールは「活動実践」で高く、「会議(報告型)」で低い、2.モラール要因は、【期待】【活動の理解】【取り組みの工夫】【内外の刺激】【協議】【主体性】【共有・合意の感覚】【実践】【反応】【評価】【達成感】に分類できる、3.モラールが低下する要因は、【期待】【活動の理解】【協議】、モラールが向上する要因は、【内外の刺激】【実践】【評価】であることが明らかになった。本研究において、メンバーのモラールの分析結果は、行政保健師が地区組織活動のアプローチ方法を検討するための情報として有用であり、地区組織活動のエンパワメントに関する一側面を支持できるものであると示唆を得た。
- 西南女学院大学の論文
- 2007-02-28
著者
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