治療食中のフラボノイド量の実測値

概要

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広島県内の5カ所の病院で提供されている治療食の1日分を1試料として,合計70試料(糖尿病食28,心・高血圧症食14,肝臓・膵臓・胆のう症食14,高脂血症食14)のフラボノイド量の測定を,陰膳方式により行い,実測値を求めた.1日分の治療食中の総フラボノイド量とイソフラボン量の平均は,それぞれ糖尿病食57.3±48.8mg,14.1±8.7mg,心・高血圧症食36.9±25.0mg,11.4±12.7mg,肝臓・膵臓・胆のう症食51.4±40.8mg,15.8±9.6mg,高脂血症食44.4±44.4mg,12.2±10.0mgであった.いずれの治療食においても,これまでに報告されている日本人のフラボノイド摂取量,イソフラボン摂取量と比較すると少量であった.治療食の種類間には,有意差は認められなかった.フラボノイドとしては,ミリセチン,ダイゼイン,グリシテイン,ケルセチン,ルテオリン,ナリンゲニン,ゲニステイン,ヘスペレチン,アピゲニンおよびケンフェロールが検出された.いずれの治療食にも,柑橘類由来のヘスペレチンが多く含有されていた.終わりに,試料と献立表をご提供いただきました病院の関係者の皆様に深謝いたします.なお,本研究は科学研究費補助金基盤研究(C)の研究成果の一部である.
社団法人日本家政学会の論文
2007-08-15