環境領域の保育活動と保育士養成校における自然環境教育
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概要
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将来,保育士をめざす学生自らの自然への理解を深め,感性を高めること,さらに「自然」というものを保育活動にどのように生かし,子どもの健全な育成につなげていくかは重要な教育的課題である.しかし大学生の自然観形成は十分とはいえず,保育や幼児教育の場において,ときにまちがった自然教育さえ行われている場合がある.本研究は地域の子育て環境づくりに向けての保育者養成における可能性と将来展望に関する学際的基礎研究」の一環として実施されたものである.2歳児から6歳児の「子どもが自然とかかわる」保育活動内容の現状および保育士養成校にたいする保育所からの具体的提言「保育士養成校に望むこと」について報告する.さらに,「子育て環境づくりに貢献する人材育成」に向けて本学がとりくんでいる自然環境教育の一端を提示しながら,保育所からの示唆とともに,保育所および保育士養成校において自然環境教育を推進するにあたっての課題を考察する.質問紙調査による保育所の保育士養成校への要望は,まず,保育士をめざす学生が野外活動などを体験することにより,自然への興味および実践力をつけること,そして自然への感性を磨き,野外でも柔軟に対応できる保育士を養成することであった.保育士養成校においてはカリキュラムの充実,地域との相互交流およびボランティア活動などを通して,フィールドワークを核としながら,地域特性を生かした「子育て環境づくり」に貢献できる人材育成をめざす必要がある.
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