ネコTリンパ球の荷電粒子線に対する感受性(臨床病理学)
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概要
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放射線治療の効果推定や予後の判定は,末梢血リンパ球の放射線損傷を評価することで行われている.したがって,高い線エネルギー付与(LET)をもつ荷電粒子線を獣医療に適用し,その治療効果あるいは被曝の影響をリンパ球で推定するためには,リンパ球の粒子線に対する感受性を把握しておくことが重要である.しかしながら,これまで愛玩動物のリンパ球に対する粒子線の感受性について,ごく限られた知見しか得られでいない.本論文では,LETが2.8〜114kev/μmの範囲にある4種の粒子線とγ線(0.2keV/μm)に対するネコTリンパ球の感受性について比較を行った.LETの増加に伴い,生物学的効果比,不活性化断面積ならびに同一線量(1.2Gy)におけるアポトーシスの発現率は増加した.一方で,同一の生存率を与える線量(10%生存線量)では,いずれの放射線もアポトーシスの発現率に有意な差をもたらさなかった.本研究は,ネコTリンパ球におけるアポトーシス発現のLET依存性を,初めて明らかにしたものである.本研究の成果は,ネコの腫瘍に粒子線治療を適用するとき,予後の判定にリンパ球を応用するために必要な情報を提示するものである.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2007-06-25
著者
-
浜田 信行
群馬大・院医・生体機能解析学
-
夏堀 雅宏
北里大学獣医畜産学部
-
舟山 知夫
日本原子力研究開発機構 量子ビーム応用研究部門
-
舟山 知夫
日本原子力研究所・バイオ技術研究グループ
-
小林 泰彦
日本原子力研究開発機構 量子ビーム応用研究部門
-
和田 成一
独立行政法人 日本原子力研究開発機構 量子ビーム応用研究部門バイオ応用技術研究ユニット
-
柿崎 竹彦
北里大学獣医放射線学研究室
-
坂下 哲哉
日本原子力研究開発機構 量子ビーム応用研究部門
-
坂下 哲哉
日本原子力研究開発機構
-
夏堀 雅宏
Jarmec
-
佐野 忠士
北里大学小動物第三外科学研究室
-
伊藤 伸彦
北里大学獣医学部
-
伊藤 伸彦
北里大学獣医畜産学部獣医放射線学講座
-
伊藤 伸彦
北里大学獣医放射線学研究室
-
柿崎 竹彦
北里大学大学院獣医畜産学研究科獣医学専攻
-
浜田 信行
日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ
-
和田 成一
日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ
-
原 孝光
日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ
-
宝達 勉
北里大学大学院獣医畜産学研究科獣医学専攻
-
夏堀 雅宏
北里大学大学院獣医畜産学研究科獣医学専攻
-
佐野 忠士
北里大学大学院獣医畜産学研究科獣医学専攻
-
伊藤 伸彦
北里大学大学院獣医畜産学研究科獣医学専攻
-
小林 泰彦
日本原子力研究所
-
和田 成一
北里大学獣医学部
-
和田 成一
日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ:群馬大学大学院医学系研究科医科学専攻
-
舟山 知夫
日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ
-
浜田 信行
日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ:群馬大学大学院医学系研究科医科学専攻
-
柿崎 竹彦
北里大学大学院獣医畜産学研究科獣医学専攻:日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ
-
坂下 哲哉
日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ
-
原 孝光
日本原子力研究開発機構マイクロビーム細胞照射研究グループ:群馬大学大学院医学系研究科医科学専攻
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