コミュニケーションの観点から見た英語のS, NP構文
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概要
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本論文の目的は,次に示すような英語の「S, NP」構文について,コミュニケーションの観点から,あるいは機能的な立場から,その特徴を明らかにすることにある。One day as my brother and I were leaving my father's hospital room, I broke into tears - sudden, gulping sobs that overtook me and made it hard to breathe. (BAE 2004, p. 12)この文において下線部の名詞句(NP)は先行する主節(S) I broke into tears.に対してコメントを与える働きをしている。本論文は,問題の構文が一定の意味的・機能的特性をもっていることを,エッセイや学術書などの新しいデータを観察しながら,Chomsky(1981)の示す言語学の3つの主要な目標とLeech and Svartvik (2002)の示す4つの意味タイプに照らして,明らかにしていく。特に,第3の目標である言語使用・言語運用の解明の立場から考察し,当該構文がもつ4つの意味的・機能的特性,すなわち「概念」「情報,真偽,信念」「法,感情,姿勢」「相互に関連した談話における意味」に関するこの構文固有の特性を明示化し,これらの意味的・機能的特性が「S, NP」という特定の構文と関連づけられるという方向性を示す。
- 宇都宮大学の論文
- 2005-10-03
著者
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