現代青年のコミュニケーションからみた友人関係の特徴 : 変容確認法の開発に関する研究(III)

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概要

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現代青年の友人関係は「希薄化」しているといわれる。「希薄化」とは,人と深くつながろうとしなかったり,望んでもそれが得られにくい傾向をいう。本研究は,現代青年のコミュニケーションの事実とその解釈を検討することで,現代青年の友人関係の特徴を明らかにする。大学生16名が「表面的あるいは気遣いを示す会話」と「対立による深まりのある会話」を収集したところ,前者は9件,後者は2件の会話が得られた。分析の結果,第1に,友人関係の深まりのためには自己開示の交換が重要だった。第2に,他者の内面に立ち入らず互いに気遣うことで心理的距離を一定に保とうとすることが示された。データは授業の一環として収集されたので,授業によって方向づけられているという限界がある。本研究は,学生-研究者-学生-研究者という往復運動をとおして検討したものであり,変容を確認するという変容確認法の可能性を示した。
大阪教育大学の論文
2006-02-28

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