日本の赤ちゃんは出産後に母子同室で過ごせているか : 産婦人科医と助産師を対象とした横断研究より
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概要
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【背景】本研究では正常分娩直後からの母子同室について,実際にお産を取り扱っている医療従事者の実施状況や考え方を明らかにすることを目的とした。【方法】主たる学会員が産婦人科医および助産師で構成されている団体の会員へ配布公表されている名簿から無作為抽出した474人の産婦人科医と728人の助産師を対象として,自記式質問票を用いた横断研究を実施した。【結果】母子同室の実施に対して「賛成である」と回答したのは,産婦人科医の59.3%,助産所以外に勤務している助産師の88.5%であり,助産所に勤務している助産師においては100%であった。また,対象者がかかわったお産における母子同室の実施割合について0%もしくは20%以下と回答したものは産婦人科医の54.4%,助産所以外に勤務している助産師の56.4%と半数を超えていた。一方,助産所に勤務している助産師において,実施割合が100%と回答したものは95.7%であった。【考察】WHOやUNICEFが母子同室の重要性について提唱し,推進しているにもかかわらず,わが国における母子同室の実施率は十分に高いとはいえない。科学的根拠を重視するならば,早急に病院や診療所の母子同室の実施率を改善する必要がある。
著者
-
三砂 ちづる
津田塾大学学芸学部
-
尾島 俊之
浜松医科大学健康社会医学
-
中村 好一
自治医科大学公衆衛生学
-
竹原 健二
筑波大学大学院人間総合科学研究科
-
岡井 崇
昭和大学医学部産婦人科
-
三砂 ちづる
津田塾大学国際関係学科
-
尾島 俊之
自治医科大学循環器内科
-
中村 健一
昭和大学 衛生
-
北井 啓勝
埼玉社会保険病院産婦人科
-
北井 啓勝
医療科学研究所
-
林 公一
関門医療センター産婦人科
-
柳川 洋
自治医科大学地域医療学センター公衆衛生学部門
-
中村 好一
茨城県筑西保健所
-
尾島 俊之
藤田保健衛生大学 医療科学部看護学科
-
尾島 俊之
自治医科大学 地域医療
-
尾島 俊之
埼玉県立大学 保健医療福祉学部
-
戸田 律子
NPO法人いいお産プロジェクト
-
柴田 眞理子
上武大学看護学部
-
阿相 栄子
自治医科大学公衆衛生学教室
-
岡井 崇
昭和大学医学部産婦人科学教室
-
尾島 俊之
自治医科大学公衆衛生学教室
-
中村 好一
自治医科大学
-
中村 好一
自治医科大学公衆衛生学教室
-
尾島 俊之
浜松医科大学 健康社会医学講座
-
北井 啓勝
埼玉社会保険病院 産婦人科
-
林 公一
関門医療センター
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