快適な妊娠・出産を支援する基盤整備に関する研究 : 助産師を対象として
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概要
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妊娠, 出産における医療, 助産に関して, 実施したほうがよいか否か, 議論のある20項目について, 助産師の考え方や実態を明らかにすることを目的として, 日本助産学会, 日本母性衛生学会の名簿から無作為抽出した1, 807人を対象に自記式郵送調査を行った。その結果, 実施に賛成で重要性も高い事項は, 授乳時間を定めない, 塩分制限, 産婦の希望による分娩時の体位決定であり, 低い事項はルーチンな会陰切開, 会陰縫合を通常の縫合よりも1針多めに行う, 入院時洗腸などであった。80%以上の症例での実施割合が高い事項は, 砕石位での分娩, 分娩第2期に仰臥位にする, 授乳時間を定めない, 点滴をするであった。実施時の考慮事項では, 妊産婦や児の身体状況, 施設の方針, 妊産婦の希望の順であった。今後の方針をみると, 母乳育児や分娩体位などでは, 積極的に進めていくや減らしていきたいを支持し, 薬剤使用, 医療処置などでは, 現状維持を支持していた。以上から, 妊娠, 出産における医療, 助産の実践に関しては, 助産師の立場からのエビデンスの蓄積と, それに基づいた適切な実施を検討していくことの必要性が示唆された。
- 日本母性衛生学会の論文
著者
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三砂 ちづる
津田塾大学学芸学部
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尾島 俊之
浜松医科大学健康社会医学
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中村 好一
自治医科大学公衆衛生学
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岡井 崇
昭和大学医学部産婦人科
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三砂 ちづる
津田塾大学国際関係学科
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尾島 俊之
自治医科大学循環器内科
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中村 健一
昭和大学 衛生
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北井 啓勝
埼玉社会保険病院産婦人科
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北井 啓勝
医療科学研究所
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林 公一
関門医療センター産婦人科
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柳川 洋
自治医科大学地域医療学センター公衆衛生学部門
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中村 好一
茨城県筑西保健所
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尾島 俊之
藤田保健衛生大学 医療科学部看護学科
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尾島 俊之
自治医科大学 地域医療
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尾島 俊之
埼玉県立大学 保健医療福祉学部
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戸田 律子
NPO法人いいお産プロジェクト
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柴田 眞理子
上武大学看護学部
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阿相 栄子
自治医科大学公衆衛生学教室
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岡井 崇
昭和大学医学部産婦人科学教室
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林 公一
独立行政法人国立病院機構関門医療センター産婦人科
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尾島 俊之
自治医科大学公衆衛生学教室
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中村 好一
自治医科大学
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中村 好一
自治医科大学公衆衛生学教室
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尾島 俊之
浜松医科大学 健康社会医学講座
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北井 啓勝
埼玉社会保険病院 産婦人科
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