女子短大生の生活習慣の改善に関する働きかけとその実態 : その2. 体脂肪率からみた肥満者の食生活と運動
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概要
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1) 付加運動を一定期間行った場合に、身体状況、食習慣、運動習慣に変化があるのかどうかについて、特に体脂肪率30%以上の対照群の実態を知るために3回の調査を実施し、結果を得た。2) 母集団の身体状況は身長1.56m、体重は3回を通じほぼ同値(52kg)で、BMIの肥満判定は「普通体重」であった。体脂肪率は常に30%を超えていた。血圧は正常域であった。3) 対照群の内、Aグループ(体脂肪率減少)の肥満度は「肥満」から「軽肥満」に、Bグループ(体脂肪率増加)は「軽肥満」から「肥満」になった。4) 第6次改定日本人の栄養所要量で示している性・年齢階層別の基礎代謝基準値から基礎代謝量を算出した。Aグループは平均体重がBグループより3kg多いため、基礎代謝量の平均値はAグループの方が高くなった。5) 24時間生活活動時間調査から算出した生活活動強度指数の平均値は1・3回目の調査ともAグループが1.3土0.1、Bグループが1.4土0.1であった。6) 1・3回目の調査それぞれのエネルギー消費量の平均値はAグループが1786土255kcalから1802土249kcalに増加した。Bグループは1802土179kcalから1743土238kcalに減少した。7) 食事調査(秤量法)から算出した1・3回目それぞれのエネルギー摂取量の平均値は、Aグループが1565土573kcalから1288土678kcalに、Bグループが1782士649kcalから1576土364kcalとともに減少した。8) 各栄養素等摂取量の充足率はA・Bグループとも1回目より3回目の方が低く、体重減少のために食事量を減らしていた。Aグループは70〜80%程度の充足率で、特にカルシウム・鉄・食物繊維は30〜50%程度しかない。Bグループはカルシウム・鉄・食物繊維を除けば栄養素は90%程度の充足であった。9) 食品群別摂取量(平均値)の充足率をみると3回を通じAグループは50%に満たない食品群が多かった。しかし、「菓子類」、「調味料・嗜好品」は基準量の2〜4倍と多い。BグループはAグループに比べ食品摂取バランスは比較的良かった。10) 1・3回目の朝・昼・夕・間食別エネルギー比率は、1回目に比べAグループは朝・昼食の比率が3回目は減少し、間食の比率が増加した。Bグループは夕・間食比率が減少し、朝・昼食比率が増加した。11) 毎週1回計7回、付加運動をするように働きかけたが、付加運動の目標設定は回を増す毎に増加した。AグループよりBグループの方が項目数が常に多かった。12) A・Bグループとも自己評価の運動項目数は4回目まで、達成度点数は5回目まで増加した。6・7回目の項目数および点数は減少した。13) 付加運動項目は母集団で「階段を使う」、「バスや電車を利用する」、「手作業をする」は約70〜90%が実行した。また、ストレッチ紹介の効果により4回までは「自宅で運動を行う」は増加した。「散歩,ウォーキングを行う」は約20〜30%、「スポーツを行う」は最も少なかった。14) 体脂肪率の減少・増加実測値は個人差があり、付加運動内容も7回継続できた付加運動項目には個人差があった。体脂肪率が13.1%減少した者は有酸素運動を含む付加運動9項目を7回実行し続け、達成度点数も高い。体脂肪率が11.2%増加した者は日常と変わらない動作だけを目標にしたので付加運動にはならなかった。しかし、達成度点数は高かった。また、体脂肪率が13.1%減少した者はエネルギー、タンパク質、脂質が減少し、体脂肪率が11.2%増加した者はエネルギー、タンパク質の摂取量が増えた。
- 2005-03-31
著者
-
尾木 千恵美
東海女子短期大学食物栄養学科
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内田 美佐子
東海女子短期大学食物栄養学科
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平光 美津子
東海女子短期大学食物栄養学科
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平光 美津子
東海学院大学
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尾木 千恵美
東海学院大学
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内田 美佐子
東海学院大学
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