経済改革以後の中国農業生産技術の地域的変化
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概要
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本論文の目的は,1978年に始まった中国経済改革以後の経済的区域(西部地域,中部地域,東部地域)と農作物的区域(トウモロコシ地帯,小麦地帯,米地帯)での農業生産技術の特徴とその変化を,期間別(1981-1985,1986-1990,1991-1995)生産関数を計測することによって明らかにすることにある.中国農業の生産技術関係を地域別に計量的に分析するため,荏開津・茂野モデルに年度,経済発展状況,農作物生産状況ダミー変数を導入した統計的計測式を推定すると同時に,構造的安定性に関する検定を行い考察した.その結果,1)全地域にわたって,BC技術の変化程度に比べて,M技術のそれはより小さい.これは主に政府部門が新品種,新技術の開発・普及に支援することと関連している.2)BC技術において東部地域と米地帯の肥料使用・土地節約的技術変化は,主に,その化学肥料の増投と経済開発に起因したの耕地面積の減少の相互作用により,またM技術において東部地域と米地帯の労働節約・資本使用的技術変化は主に近年において郷鎮企業がかなり発達したため,巨大な農村労働力が減少したことがあげられる.3)他地域と比べて,東部地域と米地帯における農業生産技術の構造変化の要因は,自然条件,産業構造,郷鎮企業発展及び傾斜的開発政策という有利条件に関連している.
- 千葉大学の論文
- 1999-03-31
著者
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