脳検診外来受診者における高次脳機能について

概要

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1992年6月より1997年4月までの,北里大学東病院の脳検診外来受診者158名(平均年齢59.3歳)に対して,施行された頭部MRI検査,およびBender Gestalt Test(以下, BGT), Center for Epidemiologic Studies Depression Scale(以下,CES-D)等の各種神経心理検査の結果から,以下の項目について検討した。(1)頭部MRI所見(特に,脳血管性病変)及び各神経心理検査との関連性。(2)自覚的物忘れの程度と神経心理検査成績(特に,記銘力との関連性)。結果は,異常検出率はMRIで48.1%であり,MRI正常群とMRI異常群における各神経心理検査の比較では,BGTの成績不良者がMRI異常群で多い傾向が見られた他は,いずれの検査においても異常出現率に有意差を認めなかった。物忘れの自覚の有無,さらに物忘れの自覚度得点高低と各種神経心理検査の成績で,有意の相関を示す者は無かったが,CES-D陽性群で物忘れ自覚得点が有意に高かった。
北里大学の論文
2000-04-30