ポケット型心電図モニターの応用について : 双極誘導心電図と12誘導心電図
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概要
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心電図モニター(PHV-100)を用いて,簡易にかつ正確な心電図波形が得られる誘導方法について検討したので報告する。この機器本体のみでは通常の12誘導心電計と異なり,裏面の三角電極による双極誘導波形のみしか観察できない。そこで任意の双極誘導波形が得られるよう,フィンタックス電極用に外部誘導コードを製作した。それによりI, II, III誘導波形が観察できた。また胸部誘導については,負電極(不関電極)の誘導部位として右手とV_<6R>の2肋間下の2誘導点について検討した。右手を負電極とした場合は解像度の高い液晶により,ST-Tの波形歪曲の少ない誘導波形が観察できた(B誘導)。負電極をV_<6R>の2肋間下とした場合は,双極誘導でも12誘導心電図波形とよく近似した誘導波形が得られた(eV誘導)。これらの誘導方法は電極の装着が容易で,脈の結滞をただちに心電図波形として確認できた。12誘導心電図波形については単極誘導用のアダプターにより各誘導波形が観察できた。心電図モニターで記録した双極誘導あるいは単極誘導の心電図波形は査定資料としても活用が可能であると思われた。
- 日本保険医学会の論文
- 1992-12-15
著者
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