傷病の予後に関する研究
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概要
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本研究の対象は,男女合計263,755件である。これらは昭和52年始から,昭和63年末の間に三井生命と保険契約を締結した標準体で,入院特約給付の行なわれた例である。複数回入院例では,初回入院と異る診断名を持つ例は除外してある。これらはI. C. D.分類(1965年版)にならい,分類されている。最多症例疾患群は,消化器系で,92,824件が含まれ,全体の35.8%を占めている。初年度死亡指数の最悪疾患群は,悪性新生物で,5,492%,1〜5年間の平均は2,161%,6〜10年の平均は225%,1〜10年の平均は1,120%であった。5年生存率の最悪疾患群も,悪性新生物で,79.7%,次は血液・造血器の疾患で85.4%,他の疾患群は90%以上であった。10年生存率の最悪疾患群は,悪性新生物で,77.6%,以下血液・造血器の疾患83.1%,精神障害85.6%,診断不明確87.3%,循環器系の疾患88.3%,内分泌・分質代謝の障害88.7%と続き,他の疾患群は90%以上であった。本研究の対象は,地域,医療施設等の特異性を持たないため,これらの結果は傷病の予後の標準となり得る。
- 日本保険医学会の論文
- 1990-12-15
著者
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