画像のディジタル化に関する学習指導を支援する教材の開発とその評価

概要

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普通教科「情報」の学習指導上の課題を調査した結果,情報の入力やデータへの変換(ディジタル化)に関する学習指導を支援する教材が望まれていることが明らかになった。そこで,本研究では,ディジタル化の仕組みの学習指導を支援することを目的に,ソフトウェア教材を開発することとした。この教材の特徴は,学習者が描いた画像を,標本化と量子化の基本的な技法を用いてディジタル化する仕組みを学習できるところにある。さらに,この学習は,学習者自身の操作を通して行うことができる。本教材の学習の効果を検証するために,実験群と統制群の2群を設定した。実験群は,開発した教材を用い,学習者の操作と個別提示による学習指導を行った。統制群は,プレゼンテーションソフトウェアを用い,指導者の操作と一斉提示による学習指導を行った。その結果,標本化と量子化の問題において,実験群が優位な有意差が見られた。さらに4週間後に行った事後テストの結果から,量子化の問題で,実験群が優位な有意差が見られた。また,情意面においても,「画像のディジタル化について理解できた」との意識を持った学習者が,実験群で多く見られた。
宇都宮大学の論文
2004-04-01