藻岩山森林群落の構造と更新に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1.5つの森林群落で,樹木個体全体の分布パターンを森下の石指数を用いて解析した。2.総高2m以上の樹木胴体全体の分布パターンは,階層型(Ito 1979)でL型あるいはC≒L型の階層型をもった群落では集中性を示し,C≒rL型の階層型をもった群落ではランダムであった。3.各階層に属する樹氷個体の分布パターンを森下のみを用いて解析した。その結果,低木層では階層型に関係なく集中性が見られた。集中斑の大きさは,L型の群落よりも,C型の群落で大きくなる傾向が見られた。高木層の分布パターンは,C≒rL型の群落ではランダムであるが,L型のダケカンバ林では集中性を示した。この相違は,群落の成立との関係から考察された。4.実生・稚樹(樹高2m以下)の分布パターンは集中的であった。この集中性は林床の不均質な環境によるものと考えられる。
- 北海道大学の論文
- 1982-03-25
著者
-
並川 寛司
北海道大学大学院環境科学研究科生態系管理学講座
-
伊藤 浩司
北海道大学大学院環境科学研究科生態系管理学講座
-
伊藤 浩司
北海道大学環境科学研究科
-
伊藤 浩司
北海道大学大学院環境科学研究科
関連論文
- 釧路湿原の合理的利用方策
- 湿原におけるササの生態的動向
- 花粉症の研究 : 第2報.札幌市における空中花粉飛散状況の検索成績
- ウトナイト沼湿原の植物生態学的研究 : 植物群落の数量的解析
- 走査型電子顕微鏡のよる植物葉面付着砂塵質物質の観察
- 走査型電子顕微鏡による植物葉面付着砂塵質物質の観察
- 積雪寒冷都市札幌市における不快小動物類発生の現状とその特徴
- 酪農地帯・別海町の地表歩行性甲虫類とその分布
- 落葉広葉樹林下のクロユリ群落
- 能取湖北部の塩湿地群落 : 北海道塩湿地群落の研究(5)
- 野付岬の塩湿地群落 : 北海道塩湿地群落の研究 (4)
- オホーツク海沿岸のアツケシソウ群落 : 北海道塩湿地群落の研究(3)
- 北海道山岳の森林限界高度とWI15
- ハイマツ群落の動生態学的研究
- 花粉症の研究 : 第4報 職業病としてのテンサイ花粉症
- 花粉症の研究 : 第6報 札幌地方のシラカンバ花粉症
- サロベツ湿原の植物生態学的研究
- 札幌市北部の潜在自然植生
- 環境科学試考
- 日本近隣キタダケソウ属の分類ノ-ト--特に北海道産カラフトミヤマイチゲの新亜種と関連して〔英文〕
- ネナシカヅラの寄主範囲と作物の感受性
- 山岳道路における自然保護
- 北海道・千島・樺太産ハナシノブ植物
- ササ属植物の形質変異に関する研究(1)
- 新しいササの見方-3-ミヤコザサ節の確認
- 新しいササの見方-2-ミヤコザサの確認
- 新しいササの見方-1-ミヤコザサ節の確認
- 勇払湿原の植物生態学的研究
- 北海道高地湿原の研究-3-無意根山大蛇ケ原湿原の植生
- 花粉症の研究 : 第3報.札幌地方のヨモギ花粉症
- 雨竜沼湿原の植物社会 : 北海道高地湿原の研究(II)
- 北見地方,幌岩山に成立するトドマツ優先林の群落構造について
- 札幌市藻岩山の森林植生
- 日本の湿原 : 湿原植生帯, 火山活動, 水質との関連
- 藻岩山森林群落の構造と更新に関する研究
- ケショウヤナギの環境保全学的研究(III) : 林分構造(1)(会員研究発表講演)
- ケショウヤナギの環境保全学的研究(I) : 分布と生態(会員研究発表講演)
- 流域森林複合体の保全管理に関する研究(I) : 銅蘭川流域(会員研究発表講演)