子どもと保護者による小児看護実習についてのインフォームド・コンセント
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概要
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本報告は、学童期以上にある子ども本人と保護者へ小児看護実習について説明書と同意書を用いたインフォームド・コンセントを実施し、その反応と今後の課題について報告するものである。子ども延べ4名、保護者延べ23名に実施した。子どもは説明の途中から興味なさそうな様子がみられたが、説明内容では「わからないところはない」と答えていた。保護者からは「子どもの意見が尊重されている」などの良好な反応が得られた。今後の課題として、実習施設の特徴にあわせた同意の流れに関する検討、徹底的にわかりやすく親しみやすい説明書の工夫、幼児期・学童前期や精神運動発達遅滞にある子どもへのインフォームド・コンセントの実施方法の検討が必要である。入院している子どもの主体性を支えるために、子どもが自己決定できる場面を増やしていくことが重要である。We gave written informed consent forms concerning clinical child-nursing practice to children and their guardians and herein report on their reactions and the tasks ahead. We gave written informed consent forms to a total of four children and twenty-three guardians. It seemed that the four children became uninterested in using them in the middle of the researcher's explaining about clinical practice, but they replied,“There is nothing I don't understand.” Their guardians replied,“Child feedback is esteemed.”The tasks ahead are discussion about the procedures of informed consent tailored to the character of the clinical institution, development of easy-to-understand and use documentation, discussion about the implementation methods of informed consent for children in early and later childhood and those with mental handicaps. For supporting the independence of hospitalized children, it is essential that we provide many opportunities for self-determination to them.
- 札幌医科大学の論文
著者
-
加藤 由美子
札幌医科大学医学部附属病院
-
今野 美紀
札幌医科大学保健医療学部看護学科
-
加藤 由美子
札幌医科大学附属病院小児科看護室
-
石塚 百合子
札幌医科大学保健医療学部
-
上村 浩太
札幌医科大学保健医療学部看護学科
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今野 美紀
札幌医科大学
-
今野 美紀
札幌医科大学大学院保健医療学研究科
-
上村 浩太
札幌北楡病院
-
石塚 百合子
元札幌医科大学大学院保健医療学研究科
-
石塚 百合子
札幌医科大学保健医療学部看護学科
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