側面頭部 X 線規格写真より見た骨格性下顎前突外科症例患者の前頭洞の大きさについて
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概要
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本研究の目的は, 骨格性下顎前突外科症例患者の前頭洞の大きさと頭蓋顎顔面の角度および距離計測の各項目との関連を評価するものである.研究資料 : 成人骨格性下顎前突外科症例群(Ope群, 男性 : 24名, 平均年齢20歳4カ月, 女性 : 20名, 平均年齢21歳9カ月)の初診時側面頭部X線規格写真を用いて計測を行った.選択基準は(1)ANB角 : -4.0°以下, (2)Wits appraisal(AO-BO値) : 男性-12.1 mm以下, 女性-10.1 mm以下(3)小森の分析値(B.I., I.I.) : いずれも外科手術対照群に局在するものとした.対照群は長岡らの選出した成人正常咬合者の中から60名(C群, 男性 : 30名, 平均年齢23歳2カ月, 女性 : 30名, 平均年齢22歳5カ月)を選んだ.方法 : すべて側面頭部X線規格写真を用いて, 前頭洞の大きさ(面積, 高さ, 突出度)と角度計測8項目および距離計測17項目との関係を求め, 比較検討を行った.結果 : 男性では, 前頭洞の面積, 高さにおいてOpe群がC群に対して有意に大きく(p<0.01), さらにOpe群の前頭洞の大きさとAB to mp., L-1 to mp., overjet, E-line to FHとの間に相関がみられた.女性では, 前頭洞の突出度において, Ope群がC群より有意に大きく(p<0.001), さらにOpe群の突出度とA'-Ptm', Cd-Gn, Pog'-Go, Ar-Go, FH to SN, AB to mp., L-1 to mp., overjet, E-line to FHとの間に相関がみられた.以上の結果から, 骨格性下顎前突外科症例患者の前頭洞の大きさと顎顔面形態との間に関連がある可能性が示唆された.
- 日本矯正歯科学会の論文
著者
-
平下 斐雄
鶴見大学歯学部歯科矯正学講座
-
桑原 洋助
鶴見大学 歯学部 矯正学教室
-
甲斐 哲也
鶴見大学歯学部歯科矯正学教室
-
花田 貴弘
鶴見大学歯学部歯科矯正学教室
-
戒田 清和
鶴見大学歯学部歯科矯正学教室
-
桑原 洋助
鶴見大学歯学部歯科矯正学教室
-
平下 斐雄
鶴見大学歯学部矯正学助教授
-
戒田 清和
鶴見大学歯学部歯科矯正学講座
-
桑原 洋助
鶴見大学歯学部矯正学教室
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