コホート調査からみた喫煙量と歯の喪失との関連
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概要
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喫煙量と歯の喪失との「量-反応」関係を解析することを目的に,某銀行従業員の男性25〜54歳の737名を4年間追跡調査した.対象者は,調査開始時に親知らずを除くすべての現在歯(28歯)を保有している者とした.解析は10歳間隔で年齢群別に行った.その結果,各年齢群において,喫煙量の増加とともに喪失歯数は増加する傾向を示した.25〜34歳群では,非喫煙者の4年間の平均喪失歯数が0.09歯,10本以内/日の喫煙者は0.07歯,20本以上/日の者は0.26歯であった(p<0.05).20本以上/日の喫煙者の歯を喪失するオッズ比は,非喫煙者の1.42(95%信頼区間0.99〜2.04)であった.本調査結果では,「量-反応」関係は明確には現れなかったが,10本以内/日と20本以上/日の者の間に喪失歯数の差が現れる傾向が示された.
- 有限責任中間法人日本口腔衛生学会の論文
- 2003-04-30
著者
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高江洲 義矩
東京歯科大学衛生学講座
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松久保 隆
東京歯科大学 衛生学講座
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吉野 浩一
深井保健科学研究所歯科疫学研究会
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高江洲 義矩
東京歯科大学
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高江洲 義矩
東京歯科大学 衛生学講座
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高江洲 義矩
横浜銀行健康管理センター
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吉野 浩一
東京歯科大学衛生学講座
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吉野 浩一
東京歯大 衛生学講座
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