グリホサートによるホテイアオイ(Eichhornia crassipes)防除後の水域における残留
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概要
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グリホサードは台湾では地および灌概用水路のホテイアオイの防除に使用されている。この除草剤を使用した際に水域における消失の状況を明らかにすべく、グリホサードを推せん量よりやや高い量の1,166kg a.e/haでホテイアオイの生育した面積56m^2のモデルコンクリート試験池およびホテイアオイの生育していない面積1耐のタンクに使用した。一方推せん量の1,020kg a.e/haをホテイアオイの密生している面積約1,200 m^2の野外の池と流速0.432m/secの灌概用水路およびホテイアオイの生育していない面積約600m^2の池と流速0,144 m/secの灌概用水路に使用し、これらの水域中における残留量を測定した。地および灌概用水路におけるホテイアオイはグリホサードで完全に防除され、使用水域のグリホサード残留量は使用直後で何れも1ppm以下にすぎなかった。グリホサードは水域より速やかに消失し、モデル試験池では1日後の残留量は、最高で使用直後の約22%、野外の池においては10%であった。一方灌概用水路においては処理生時間後にはグリホサードを検出することが出来なかった。以上の結果からグリホサードはホテイアオイの防除に有効であり、使用水域においてかなり安全性の高い除草剤であると考えられる。
- 日本雑草学会の論文
- 1989-08-30
著者
-
陳 玉麟
Department Of Agricultural Chemistry National Taiwan University
-
呉 来貴
モンサット極東リミテッド
-
王 一雄
Department Of Agricultural Chemistry National Taiwan University
-
陳 玉麟
国立台湾大学農業化学系
-
江 漢全
国立台湾大学農業化学系
-
王 一雄
国立台湾大学農業化学系
-
陳 玉麟
Department of Agricultural Chemistry, National Taiwan University
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