土壌中における除草剤イソウロンの移行および吸脱着
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概要
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三種の台湾の代表的なサトウキビ畑土壌を用いた室内実験で, イソウロンは比較的容易に土壌から溶脱した.土壌カラムの表層に処理したイソウロンは, 8mm/hrの降水による398mmの透水により, Touliow砂壌土, Taichung壌土, Annei微砂質壌土でそれぞれ87.8%, 69.2%, 52.2%が離脱した.あるモデル圃場条件下で, 112日間347mmの降雨量では, 本除草剤の大部分は表層30cmの土壌中に残っていた.イソウロンの土壌吸着はFreundlich式およびLangmuir式で表わされる.Freundlich式のK値は0.58∿2.91, Langmuir式における最大吸着量は, 砂壌土, 壌土, 微砂質壌土でそれぞれ48.85, 72.15, 94.43μg/gであった.土壌の有機物含量および粘土鉱物の種類は, この吸着に影響を及ぼす重要な因子であった.
- 日本農薬学会の論文
- 1989-11-20
著者
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呉 天基
Department Of Environmental Science Tajen Pharmaceutical College
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陳 玉麟
Department Of Agricultural Chemistry National Taiwan University
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王 一雄
Department Of Agricultural Chemistry National Taiwan University
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陳 玉麟
Department of Agricultural Chemistry, National Taiwan University
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