未経産豚の誘起排卵時およびインドメタシンによる誘起排卵抑制時のプロスタグランジンおよび各種性ステロイドの動態
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概要
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豚に妊馬血清性性腺刺激ホルモン(PMS) 12IU/kgを筋肉内注射後72時間にヒト絨手性性腺刺激ホルモン(HCG) 6IU/kgを筋肉内注射して, 経時的に排卵の有無を観察するとともに, 頚静脈血中, 卵巣静脈血中あるいは卵胞液中のステロイドホルモンおよびプロスタグランジン (PG) の動態を検討した。また,プロスタグランジン生合成酵素阻害剤を用いて, 排卵抑制効果を検討した。排卵はHCG注射後32〜48時間の間に起るものと推察され, progestererone値(P)は当初低く, 排卵前後著明に増加した。estradiol-17β値(E)および testosterone値(T)は, HCG処置(排卵)前には高く, 排卵過程の進行につれて低下し, 排卵後は低値を示した。卵巣静脈血中のPGF2α値, 卵胞液中のPGE_1, PGF_<2α> および 6-ケト-PGF_<1α> 値は, いずれもHCG注射後, 排卵が近づくと急激に上昇した。PMS-HCG注射後24時間にインドメタシンを注射した場合, 用量に応じて排卵が抑制された。その際の頚静脈血中の P, E測定値は, 正常排卵群とほぼ同じレベルで推移したが, 卵胞液中のPG値は低値であった。以上の結果から, PG産生が豚の排卵と密接な関係にあることが推察された。
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1984-10-15
著者
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