プロスタグランジンの投与による豚の分娩開始時刻の同期化
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概要
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PGF2αの分娩誘起効果を利用して,豚の分娩を昼間に集中させることが可能かどうかを,乳汁分泌がみられるものと,みられないものについて検討した.妊娠111〜114日で乳汁分泌のみられる個体31頭に,PGF2α 5,7.5あるいは10mgのいずれかを1回投与した結果,投与から分娩開始までの時間は,平均4時間であり,乳汁分泌が多いものほど短い傾向があった.なお,PGF2αを投与しない対照区では,分娩開始までの時間は,平均38時間であった.一方,妊娠111〜113日で乳汁分泌が認めらられない93頭に対にて,PGF2α 5mgを6時間あるいは24時間間隔で2回投与した結果,1回目投与から分娩開始までの時間は,6時間間隔区では34時間31分,24時間間隔区では32時間40分で,2回投与によって,分娩開始までの所要時間の短縮あるいは斉一化をはかることは,期待できないと判断された.また,2回目投与時に乳汁分泌のみられたもの(24例)は投与後短時間(2〜7.5時間)で分娩を開始したが,乳汁分泌がみられなかったもの(9例)は,長時間(平均約48時間)を要した.以上の結果から,豚自身が分娩前駆的状態に達している場合には,朝PGF2αを投与することによって,その日の昼間に分娩を開始させることが可能であるが,そうでない場合には,投与回数を増加しても分娩開始時刻の斉一化の効果は小さいものと判断された.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
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山田 豊
農林水産省畜産試験場
-
瑞穂 当
農林水産省畜産試験場
-
山田 豊
農林水産省北海道農業試験場
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美斉津 康民
農林水産省畜産試験場
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浅井 孝康
鳥取県中小家畜試験場
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浅井 孝康
鳥取県中小家畜試
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