各種飼料を給与した本邦産ハタネズミの食道のう内における発酵とVFA産生

元データ 1981-06-25

概要

著者らの研究室で繁殖した80匹の成熟ハタネズミを3種類の飼料, (A)ジャガイモ単独, (B)ヘイキューブ単独, (C)ヘイキューブおよび草食動物用ペレットのいずれかで飼養し, 食道のう内細菌そうをHungateの嫌気培養法で, in vitroでの発酵をワールブルク検圧計で, VFAおよびその他の有機酸の産生をガスクロマトグラフィーを用いて検索した. その結果は次の様に要約される. 本動物の胃における発酵は第一胃, すなわち食道のうで行なわれる. 2種類の高線維含有飼料給与区(B, C)のin vitro試験では, セルロースおよびキシランが利用されたが, デンプン多給区(A)のものでは利用されなかった. ヘイキューブおよび草食動物用ペレット給与の食道のう内容物が最も高いpH値, 総VFA, 発酵能を示した. 細菌そう, pH値, 総VFAおよび乳酸濃度の大きな変化は, 給与飼料の相違であると考えられた. (A)区では, pH値および総VFAの低下, 好気性菌および乳酸の増加が見られた. どの飼料給与群でも, 腺胃と幽門胃におけるPH値と総VFAは, 常に食道のうより低かった. 食道のうにおける主要発酵生産物は酢酸であり, プロピオン酸は, わずかしか産生されていなかった. 以上の様に, ハタネズミの食道のう内には10^6個/gの好・嫌気性菌が生息し, 発酵が行なわれ, その結果VFA産生が行なわれる.

著者

大木 与志雄 日本獣医畜産大学獣医生理化学教室
工藤 博 カナダ農林省レスブリッジ国立研究所
工藤 博 日本獣医畜産大学生理化学教室
大木 与志雄 日本獣医畜産大学生理化学教室
大木 与志雄 日本獣医畜産大

関連論文

▼もっと見る