重症くも膜下出血に対する治療方法と治療成績の変遷(<特集>重症くも膜下出血治療の新しい試み)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
We review current management results of patients with subarachnoid hemorrhage (SAH) in poor clinical condition and compare them with those obtained five years ago at the Kyorin University Hospital. The management protocol during July 1993 to June 1994 (Phase A) was acute surgical obliteration of the aneurysm, continuous irrigation of subarachnoid clot for several postoperative days and aggressive prophylactic systemic fluid administration and repetitive intra-arterial injection of Papaverin followed by transluminal angioplasty when vasospasm is detected by daily transcranial Doppler flowmetry. The protocol during July 1998 to June 1999 (Phase B) was similar except for application of coil embolization for selected aged cases such as having posterior fossa aneurysms and/or systemic complications. Prophylactic intra-arterial injection of Papaverin followed by transluminal angioplasty was changed to therapeutic injection of Papaverin. The patient population of Phase A/B comprised consecutive 98/115 SAH cases; their average age was 63.8/64.9; the number of cases in WFNS Grade IV and V were 52/73 and the number of dead on arrival was 12/15. Among Grade IV and V cases, obliteration of the aneurysm was performed in 14/29 cases. In 8 of the 29 treated cases in Phase B, coil embolization was performed. The death rate at three months after SAH decreased in Phase B, but the ratio of good outcomes was almost the same in both Phase A and B. Limited application of aneurysm embolization for poor-grade patients improved the death rate in both total and treated patient population, but did not contribute to an increase in good outcomes. Besides the fact that the effect of vasospasm was masked by primary brain damage, the reason of the change between the two phases might be explained by unintentional shift of treatment indication for coil embolization toward moribund cases in Phase B.
- 2001-07-31
著者
-
塩川 芳昭
杏林大学医学部脳神経外科
-
冨田 泰彦
杏林大学医学教育
-
塩川 芳昭
杏林大学医学部 脳神経外科
-
野口 明男
杏林大学医学部脳神経外科
-
小西 善史
杏林大学医学部脳神経外科
-
斎藤 勇
杏林大学医学部脳神経外科
-
日野 健
杏林大学医学部脳神経外科
-
原 充弘
大阪市立大学 医学部脳神経外科
-
伊藤 宣行
杏林大学医学部脳神経外科学教室
-
小西 善史
杏林大学医学部 脳神経外科
-
佐藤 栄志
杏林大学医学部 脳神経外科
-
佐藤 栄志
杏林大学医学部脳神経外科
-
原 充弘
大阪市立大学脳神経外科
-
伊藤 宣行
杏林大学医学部脳神経外科
-
野口 明男
杏林大学医学部 脳神経外科
-
冨田 泰彦
杏林大学医学部脳神経外科
関連論文
- 3.AVM手術の基本と合併症回避のポイント(ES1 ビデオで学ぶ合併症回避のポイントI(脳血管障害編),プレコングレスイブニング教育セミナー,手術再考,第30回日本脳神経外科コングレス総会)
- 2.未破裂脳動脈瘤治療の展望「外科治療の成績」(PS3-3 未破裂脳動脈瘤治療の展望,プレナリーセッション,手術再考,第30回日本脳神経外科コングレス総会)
- 重症破裂脳動脈瘤急性期治療の実際とその成績について(脳動脈瘤治療のトピックス)
- 第34回医学教育者のためのワークショップ(富士研ワークショップ)の記録
- 発症3時間以内の虚血性脳血管障害に対するGMK-527(アルテプラーゼ)静注療法臨床試験の結果
- クモ膜下出血
- A-15 眼症状を主訴とする炎症性偽腫瘍の一例(第13回杏林医学会総会)
- 脳動脈瘤手術における血行再建術の応用 : 適応と治療成績について(V5-5)
- D-13 小児頭部外傷に中大脳動脈解離と進行性頭蓋骨骨折を合併した一症例(一般口演,第34回杏林医学会総会)
- B-24 既知血栓化脳動脈瘤の致死的破裂の一例(一般口演,第30回杏林医学会総会)
- A-19 化学療法が奏効した転移性悪性リンパ腫の1例(一般口演,第29回杏林医学会総会)
- テモゾロミド不応性悪性神経膠腫に対するベバシズマブ単独療法の治療効果
- 日本人標本脳を用いた大脳基底核の立体イメージを元に作成した冠状断面像の活用
- B-10 脳梗塞で発症した巨大脳動脈瘤の1例(一般口演,第22回杏林医学会総会)
- 医育機関における脳卒中に関する卒前教育の実態に関する調査報告
- 3-P3-14 Brain Surgery and Rehabilitation Unit(BSRU)構築の試み(リハビリテーションシステム・連携(2),ポスター,一般演題,リハビリテーション医学の進歩"評価から治療介入へ",第45回日本リハビリテーション医学会学術集会)
- 重症破裂脳動脈瘤急性期治療の実際とその成績について
- 4. 重症破裂脳動脈瘤急性期治療の実際(PS1-1 脳動脈瘤治療のトピックス,プレナリーセッション,テクノロジーの進歩と脳神経外科の未来,第29回日本脳神経外科コングレス総会)
- 急性期破裂脳動脈瘤の治療選択の現状(第一報) : 2005年前向き集計(急性期破裂脳動脈瘤の治療選択)
- 急性期破裂脳動脈瘤の治療選択の現状(第二報) : 2005年前向き集計と1994年前向き集計との比較(急性期破裂脳動脈瘤の治療選択)
- 杏林大学病院における大都市型stroke unitの新規開設における戦略 : tPA静注療法施行体制確立の観点から
- B-9 脳梗塞超急性期におけるMRI fluid-attenuated inversion recovery (FLAIR) image arterial hyperintensity signの有用性(一般口演,第35回杏林医学会総会)
- A-4 被膜化血腫を生じ発症した髄膜腫の2症例(一般口演,第34回杏林医学会総会)
- 血管奇形 (特集2 Cryptogenic Stroke(潜因性脳卒中))
- 未破裂脳動脈瘤に対する外科治療 (特集 ガイドライン時代の脳卒中の治療--ガイドライン利用の意義とその適応の限界)
- 症例報告 小開頭による血腫除去術で治療した亜急性硬膜下血腫の2例
- B-13 片側顔面痙攣に対する微小神経血管減圧術後にヘルペスウイルスの再活性化により遅発性顔面神経麻痺を来した一例(一般口演)(第32回杏林医学会総会)
- B-7 右頭頂葉に発生したUnclassified Sarcomaの一例(一般口演,第31回杏林医学会総会)
- B-21 石灰化慢性硬膜化血腫に感染を起こした1例(一般口演,第30回杏林医学会総会)
- B-20 Radiosurgery4年後に変性ナイダスの摘出を要したAVMの1例(一般口演,第30回杏林医学会総会)
- 脳底動脈先端部動脈瘤に対する穿通枝温存のための意図的頸部形成後に塞栓術を行った1例
- 脳梗塞急性期医療の実態「厚生省健康科学総合研究事業脳梗塞急性期医療の実態に関する研究」
- rt-PA静注療法施行症例におけるスタチンの頭蓋内出血および転帰におよぼす影響 : Stroke Acute Management with Urgent Risk-factor Assessment and Improvement (SAMURAI) rt-PA Registry
- 高齢者慢性硬膜下血腫の予後 : 血腫による中脳偏位の重要性について
- B-19 単独動眼神経麻にて発症した特発性頚動脈海綿静脈洞瘻の1例(一般口演,第30回杏林医学会総会)
- B-18 術前診断が困難であった側脳室三角部pilocytic astrocytomaの1例(一般口演,第30回杏林医学会総会)
- 頭部外傷を伴う被虐待児への対応と脳神経外科医の役割
- 胎児中枢神経系異常の早期MRI診断の有用性
- B-23 大脳運動野近傍の転移性脳腫瘍部分摘出術後の補助療法に定位放射線治療を応用した1例(一般口演,第30回杏林医学会総会)
- B-22 脳腫瘍術後の肺塞栓症治療中に頭蓋内出血を合併した一例(一般口演,第30回杏林医学会総会)
- 第3脳室のchordoid gliomaの1例
- B-4 Chordoid meningiomaの1例(一般口演,第27回杏林医学会総会)
- 慢性硬膜下血腫に対する穿頭洗浄術の術中合併症としてのクモ膜下出血
- A-20 国際協力としてのテレメヂスン(一般口演,第29回杏林医学会総会)
- B-6 Tissue Expanderを用いた頭蓋形成術の一例(一般口演,第31回杏林医学会総会)
- 開頭術を併用して腫瘍摘出を行った肺腺癌眼窩転移の1例
- 左右脳と脳神経外科手術
- B-7 聴神経腫瘍摘出時におけるABRモニターについて(一般口演,第27回杏林医学会総会)
- B-5 第3脳室内に著明に進展したchordoid meningiomaの1例(一般口演,第27回杏林医学会総会)
- われわれの脳動静脈奇形の治療戦略
- 腰椎くも膜下腔髄液圧持続測定への新しい試み
- Cyclin D1は細胞増殖相の大きさを調節する
- 脳死と頚部・経頭蓋COLOR DUPLEX SONOGRAPHY
- Cyclin D1は腫瘍細胞の増殖相の大きさを調節する。
- B-14 超音波Power Doppler Imaging (PDI)による脳血流力学的解析 : 頸部血管病変による脳虚血例での検討(一般口演,第25回杏林医学会総会)
- 髄膜腫におけるp53, bcl-2遺伝子産物およびKi-67の発現と再発との関連
- 救命救急センターにおける脳動脈瘤の overall outcome(Overall outcome よりみた脳動脈瘤治療の問題点[1])
- D-10 脳内に発生したEpidermoidの1例(第20回杏林医学会総会)
- 硬膜動静脈瘻・奇形 (特集 脳神経血管内治療の現況)
- 脳血管攣縮に対する血管形成術 : 基礎的検討
- 特集にあたって(手術訓練としての外科解剖実習(2):手術合併症を防ぐために-第23回微小脳神経外科解剖セミナーより-)
- 特集にあたって(手術訓練としての外科解剖実習(1):Cadaver dissectionの現状と将来-第23回微小脳神経外科解剖セミナーより-)
- 2. 脳動脈瘤術中破裂の回避と対策(PS1-5 術中合併症の回避と対策I:脳動脈瘤,プレナリーセッション,脳神経外科の夢と志,第28回日本脳神経外科コングレス総会)
- 脳神経外科術後管理におけるdexmedetomidineの有用性(Editorial Comment)
- ゴアテックス^[○!R]人工硬膜使用例に生じた開頭術後感染症の治療(Editorial Comment)
- 破裂動脈瘤と未破裂動脈瘤との比較
- 脳腫瘍に対するヒストン脱アセチル化阻害剤と細胞死シグナルによる新規治療法の開発(平成18年度杏林大学医学部共同研究プロジェクト中間発表,第35回杏林医学会総会)
- 短期間に脳動脈瘤の増大,新生を確認したpolycystic kidney diseaseの2例報告(Editorial Comment)
- 永田和哉先生追悼文
- 2.内頸動脈瘤(MS-1 脳動脈瘤クリッピングの基本手技,モーニングセミナー,第26回 日本脳神経外科コングレス総会)
- 急性期破裂脳動脈瘤に対する治療選択 : ISATに対する現時点でのコメント
- 脳幹出血(中脳,橋,延髄) 脳幹出血の臨床統計的検討(総説) (インターベンション時代の脳卒中学(改訂第2版)(下)超急性期から再発予防まで) -- (脳内出血)
- ISATに対するコメント急性期破裂脳動脈瘤に対する治療選択 : ISATに対する現時点でのコメント(PA-9 動脈瘤 : 適応と pitfall 回避-治療成績改善のために, 第25回 日本脳神経外科コングレス総会)
- Kissing aneurysmに類似した両側末梢性前大脳動脈瘤の1例
- 運動野近傍の脳腫瘍摘出時の運動誘発電位 Motor evoked potential(MEP)によるマッピングとモニタリングの有用性
- 重症クモ膜下出血の治療 : 治療適応とその根拠に関して
- 2.重症くも膜下出血の治療 : 手術適応とその根拠
- 主幹動脈閉塞症治療の現状:第25回日本脳卒中学会前向き集計結果報告
- クモ膜下出血急性期の管理
- p16遺伝子導入による膠芽腫細胞の形質変化(博士(医学),杏林大学学位論文要旨および審査要旨)
- p16遺伝子導入による膠芽腫細胞の形質変化
- 未破裂脳動脈瘤 (特集 脳ドックの現状と課題)
- Transcranial Doppler Blood Flow Mappingによるくも膜下出血後のvasospasmの病態評価と予後判定 : 血流速波形のフーリエ高調波解析から(杏林大学学位論文要旨ならびに審査要旨)
- Transcranial Doppler blood flow mapping によるくも膜下出血後の vasospasm の病態評価と予後判定 : 血流速波形のフーリエ高調波解析から
- ASPECTS-DWIにおける領域別早期虚血変化とrt-PA静注療法後の脳梗塞患者の転帰
- 脳内出血に対する外科治療の現状と課題
- 小型の無症候性未破裂脳動脈瘤に対する治療適応と外科治療の現状・展望(未破裂脳動脈瘤治療の展望)
- 削開可能な頭蓋底骨モデルを用いた頭蓋底外科手術練習用モデルの作製方法(Editorial Comment)
- 第23回微小脳神経外科解剖セミナー会長として(II 手術訓練としての外科解剖実習-第23回微小脳神経外科解剖セミナーより-,微小脳神経外科解剖)
- ヒト脚橋被蓋核の解剖学的検討 : PPN-DBSは可能か?
- 不確帯, Forel H 野の術中微小電極記録
- KB染色による視床亜核3Dマップ作成
- 脳血管撮影における微小栓子シグナル検出の意義
- 重症くも膜下出血に対する治療方法と治療成績の変遷(重症くも膜下出血治療の新しい試み)
- リンパ腫様肉芽腫症3例のMRI所見
- 血行動態介入による脳動脈瘤の血行力学的治療 : 3症例の検討と文献的考察
- KB染色による視床亜核3Dマップ作成
- Diagsostic Significance of Supratentorial Circulatory Arrest Monitored by Transcranial Doppler Sonography (TCD):Temporal Relationship to Loss of Brain Function
- 脳卒中急性期医療:―大学脳卒中センターのあゆみ―
- Experimental vasospasm evaluated by Fourier waveform analysis