エッジ効果の生じないラプラシアンピラミッド階層表現に基づく画像の高解像度化手法
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概要
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ディジタル画像の拡大にはサンプリング時に失われた高周波数成分を何らかの方法で推定する必要がある.ラプラシアンピラミッド階層表現に基づけばこの未知の高周波数成分の推定は未知の高解像度ラプラシアン成分を推定することと等価となる.この考え方を利用した方法に Greenspan らの方法がある.その方法には2つのパラメータが介在しており, その2つの適切なパラメータ値が自然画像を用いた実験的解析により高橋らによって明らかにされている.しかしながら, そのパラメータ値で拡大した結果は画像中のステップエッジ的(不連続性の高い)信号部分に過強調による視覚的に不都合な現象(エッジ効果とよぶ)が生じていた.本論文では, まず, ステップエッジ信号に対してのみ適切な拡大が可能なパラメータ値を導出する.そして, 異なる階層のラプラシアン成分を用いてステップエッジ信号が判定できる方法を用いて, 拡大対象画像中からステップエッジ信号領域を抽出する.その信号領域の拡大結果に, ステップエッジ信号用のパラメータを用いて拡大した結果を選択し, 他の部分は従来のパラメータによる結果を選択する新しい拡大方法を提案する.提案する方法が, エッジ効果の低減と, 従来法のもつ細部の良好な高解像度化を同時に成し遂げる方法であることをシミュレーションを通じて明らかにする.
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 2001-11-22
著者
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