ファジー推論を用いた混合雑音重畳画像からのエッジ検出

概要

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エッジ検出は画像信号処理の基本的でかつ重要な処理の一つであるが, 加法雑音により劣化した画像からエッジ検出を行うためには, 前処理としてフィルタ処理によりあらかじめ雑音を除去する必要があった.しかし, フィルタ処理は原信号自身の劣化を引き起こすため, フィルタ処理の後にエッジ検出を行えば, 劣化したエッジ部分は抽出されない.筆者らは, これまで, ファジー推論を用いてインパルス性雑音のみが重畳した画像から直接エッジ検出を行う方法について提案してきた.本論文では, その成果を拡張し, インパルス性雑音のみならずガウス性雑音も混在した混合雑音により劣化した画像から雑音除去とエッジ検出を同時に行う新しいエッジ検出法をファジー推論を用いて実現する.提案する方法は, インパルス性雑音の個数を推定するファジー推論とガウス性雑音とエッジ検出の統合を図ったファジー推論の二つの組から構成され, 最後にそれらの推論結果を統合することにより, 混合雑音画像からのエッジ信号が与えられる.そこで, それぞれの推論に用いるファジー集合の設定を変化させることによりエッジ検出と雑音除去の度合いが関連づけて容易に可変できることを示すと共に, その両方の要求を満たすファジー集合の設定を典型的なテスト画像を用いて行う.更に, 種々の画像処理例を通じて提案する方法の有効性を示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-08-25

ファジー推論を用いた混合雑音重畳画像からのエッジ検出

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