CAS2000-2 / VLD2000-11 / DSP2000-23 ヒストグラム調整によるマルチチャネル信号の強調
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
マルチチャネル信号のコントラスト強調法として, 各チャネルごとに独立にヒストグラムの平坦化を行う方法が考えられる.しかしながら, この方法ではマルチチャネル信号によってはヒストグラムの分布をマルチチャネル空間全体に均一化することは不可能である.よって, マルチチャネル信号のヒストグラム調整はマルチチャネル空間で行う必要がある.マルチチャネル信号空間で調整を図る一方法としてヒストグラムデシメーション(HD)法がある.HD法は部分空間内のヒストグラムの重心を計算し, その重心を部分空間の幾何学的中央に位置するように分布を平行移動させ, その後部分空間を等分割する処理を繰り返す方法である.HD法は計算量が少なく処理結果も良好であるものの, 2つの問題点が指摘可能である.問題点1はマルチチャネルヒストグラム分布が非対称であったり, 単一分布でない場合, 重心と分布の中心がずれ良好なヒストグラムの均一化ができない点である.問題点2は分布の重心を幾何学的中央に平行移動させるときに本来あるべき部分空間から飛び出す信号があり, それら信号は信号間の相対信号値の関係を崩すものである.本論文ではこのHD法の2つの問題点を解決する改良型HD(MHD)法を提案する.問題点1に対しては分布の重心の換りに分布のメジアン値を用いることで, 問題点2に対しては分布の平行移動後に分布の縮小処理を加えることで, それぞれ解決を図った.まず最も簡単なマルチチャネル信号である2チャネル信号に対して提案する手法を適用し解決法の有効性を確認する.更に, 最も一般的なマルチチャネル信号がカラー画像信号(3チャネル信号)であることから, 3チャネル信号に対する有効性をカラー画像信号の強調により明らかにする.
- 2000-06-15
著者
関連論文
- データ依存型Biasingを伴う補間法によるディジタル画像の高解像度化(画像)
- データ依存型ウィナーフィルタの帯域分割処理による音声信号の雑音抑圧(システムオンシリコン及び一般)
- データ依存型Biasingを伴う補間法によるディジタル画像の高解像度化(画像システム,知的マルチメディア処理システム及び一般)
- 虹彩データの変動にロバストな虹彩認証に関する提案(生体,ソフトコンピューティング及び一般)
- ファジーメジアンフィルタの提案とその設計法
- 一般化調和解析による信号分析合成における窓関数の使用
- 位相限定相関法に基づく超解像度手法(ソフトコンピューティング,一般)
- 事象関連電位P300を用いた画像識別に関する実験的検討(信号処理,知的マルチメディアシステム,及び一般)
- 事象関連電位P300を用いた画像識別に関する実験的検討
- 座標点のWarpingと信号振幅値のBiasingを伴う補間によるディジタル画像の解像度向上(画像)