撮像系に基づく複数の拘束を利用した動き推定法の検討

概要

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動画像において高密度に動きを求めることは多くの応用にとって有用である。しかし、単画素での輝度(I)情報から動きを推定することは困難である。例えば、マッチング法では評価関数の極小値が数多く存在し、勾配法では輝度に関する動きの条件式が一意でない。このため空間的一様性などの拘束条件を加える必要があるが、既存の撮像機構の使用を前提としたままでは、この問題に対するアプローチの幅が狭いと考えられる。そこで筆者らは、入力時点での画像データにより多くの自由度を持たせようとする観点から、撮像系を工夫することで得られる複数の拘束を用いて動き推定を行うことを検討している。空間的条件、時間的条件、色彩条件が撮像系の工夫により得られる付加条件である。これらの条件により、高精度な動き推定を行う試みについて検討する。本稿では、特に時間的な情報に着目し、CCDカメラの露光時間制御を行うことを仮定し、露光条件の異なる複数の時系列画像を用いた動き推定について論じ、動き推定精度、計算量について検討を行う。
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-09-26