サーマルビアを用いたMCM放熱法の検討
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概要
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各種のマルチチップモジュール(MCM)の中でも,絶縁層にポリイミドを用いたMCM-Dは,高速信号特性という点で優れている.しかしながら,MCMの放熱性という点では,ポリイミドの熱伝導率が小さい(熟伝導率λ=0.2[W/m・K])ため,薄膜層の熱抵抗が大きいという問題があった.そのため,薄膜層に放熱用のビア(サーマルビア)を形成し熱を逃がす方法が提案されている.これまでに,サーマルビアが薄膜層の熱抵抗化に大きく寄与し,その放熱性はビアの形状パラメータ(ビアの大きさ,ビアピッチ,絶縁層厚さ)に依存することが報告されている.ビアピッチが小さくなるのに従い薄膜層の等価熱伝導率λeqは理論的な上限であるポリイミドとビア(鋼;λ=400[W/m・K])の熱伝導率の体積平均λavに近づく.しかしながら,実用域のビアピッチ(100μm〜1000μm)の等価熱導率はλavの30%程度であり,それ以上ピッチを小さくすることは現実的に難しい.そこで,別のアプローチからの薄膜層の熱低抗の低減する方法が必要となる.今回,サーマルピア前後の材料(熱伝導率,厚み)と薄膜層の熱抵抗の関係について調べ,熱抵抗低減化の可能性について検討したので報告する.
- 1994-09-26
著者
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久野 勝美
(株)東芝研究開発センター機械・システムラボラトリー
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吉原 邦夫
(株)東芝 材料・デバイス研究所
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松本 一宏
(株)東芝 研究開発センター
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羽成 淳
(株)東芝 研究開発センター
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久野 勝美
東芝 研究開発センター
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久野 勝美
(株)東芝
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松本 一宏
富士通北海道ディジタル・テクノロジ(株)
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羽成 淳
(株)東芝
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吉原 邦夫
(株)東芝 研究開発センター
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久野 勝美
(株)東芝 研究開発センター
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