無線通信網の通信経路割当て問題を対象としたグリーディニューラルネットワーク解法の提案

概要

論文の詳細を見る
無線通信網では全局間が直接交信可能でなないため, 通常, 複数の局を順次経由することにより, 転送元から転送先へのパケット転送が行われる.そこで, 複数の転送要求が与えられたとき, 総転送時間を最小化する通信経路の割当て, および各局での転送タイミングのスケジューリングの決定が必要となる.本問題は, 通信経路割当て問題とスケジューリング問題に分割され, さらに前者は通信経路候補群抽出問題と通信経路選択問題に分割されて解かれている.本論文では, まず, 通信経路割当て問題に対して, 総転送時間の下限値を与える新しい評価関数を提案する.次に, 通信経路候補群抽出問題に対するκ-最短経路を抽出解法を提案する.本解法では, κ-最短経路アルゴリズムを基本として, ホップ数の上限を超える経路候補の抽出防止, 抽出経路候補数の適切な設定, ループ発生の防止, および冗長経路候補抽出の防止を実現している.次に, 通信経路選択問題に対するグリーディニューラルネットワーク解法を提案する.本解法では, ホップ数に基づくニューロン初期値設定, 動作方程式へのω関数の導入と評価関数を最小化する項の付加, 更新計算の終了条件の適正化, および1次元マキシマムニューロンを採用している.500局通信網までの例題を用いたシミュレーションにより, 提案解法が従来解法より解精度, 時間計算量, 領域計算量のいずれにおいても優れていることを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-06-25

無線通信網の通信経路割当て問題を対象としたグリーディニューラルネットワーク解法の提案

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク