液相系弾性表面波マイクロセンサ
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概要
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移動体通信機器などのフィルタなどに用いられている弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)は, 弾性体(圧電結晶)表面にエネルギーを集中して伝搬する波である.このため, SAW伝搬面の物理・化学的変化により波の伝搬特性(伝搬速度, 振幅)が変化する.この変化を検出することにより, SAWセンサが実現できる.本論文では, 液相系でセンシングが可能なすべり弾性表面波(Shear Horizontal-SAW:SH-SAW)センサについて述べる.圧電体を伝搬するSAWはひずみ波と圧電ポテンシャルが結合して伝搬する波である.従って, ひずみ波に影響を与える液体の物性値を, 圧電ポテンシャルに影響を与える液体の物性値を分離して検出することが可能である.前者をSH-SAWと液体の力学的相互作用, 後者をSH-SAWと液体の音響電気相互作用と呼ぶ.本論文ではそれらの検出原理, 測定例について述べる.また, SH-SAWセンサを用いた応用例として酸性雨の測定結果について述べる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-04-25
著者
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