電気接点粘着力測定装置およびAu電気接点での測定結果

概要

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小形電磁継電器搭載の電気接点で発生する粘着現象を究明することを目的として,電気接点をしゅう動させた後の,開離時の接触力0 N時の接触抵抗と粘着力を測定できる装置を製作した.Au電気接点において,接触力0.1〜0.5 Nのもとで,直線状に100μmの往復しゅう動を1〜20回繰り返した後に粘着力を測定した.しゅう動回数の増加と共に,粘着係数(=(粘着力)/(接触力))はしゅう動回数が1〜10回の範囲では増加し,10〜20回の範囲ではほぼ一定の値となった.また,粘着力は,接触力0.1 Nでしゅう動回数が1〜20回の範囲では変化しないが,接触力0.2 Nと0.5 Nの場合には,しゅう動回数が10回まではしゅう動回数の増加と共に増加し,10回から20回の範囲ではほぼ一定の値となった.接点対を引き離していく途中で接触力が0 Nになったときの接触抵抗と粘着力の関係を検討した結果,それらの間の関係が理想的な場合と異なった原因は接点表面に存在する汚染層の影響であると考えた.
1996-11-25