狭帯域サブリミナルチャネルに適した誤り制御方式 : 1キャリヤ当りの埋込みビット数を増加させる方法
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概要
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Simmonsにより提案された狭帯域サブリミナルチャネルは, 試せる入力値の数が制限されている場合, 誤りのある通信路とみなすことができる.このような通信路において誤り率を小さくする方法として, 以下のような方法を利用することができる.(1)1キャリヤ(キャリヤとは情報が埋め込まれるデータのことを意味する)当りに埋め込む情報ビット数を小さくする.(2)誤り訂正符号を用いる.しかしながら, 前者には1キャリヤ当りに埋め込める情報量が少なくなるという問題点があり, 後者には符号長を長くしなければ埋め込める情報量は増加しないという問題点がある.一般にサブリミナルでは, キャリヤの送信頻度が低いため, 長い符号長は好まれない.本論文では, このような通信路において符号長と誤り率を十分小さな値に保ったまま1キャリヤ当りの埋込みビット数を増加させることのできる方式を提案する.手法としては, 判定ビット(埋め込んだ情報ビットに誤りが乗っているか否かを表すビット)を情報ビットとともに埋め込む方法を用いる.判定ピットを用いる場合, 通信路容量の一部が判定ビットに取られることや判定ビット自体にも誤りが生じるため, 1キャリヤ当りの埋込みビット数は(誤り率を十分小さな値に保った上で)増加するとは必ずしも言えない.埋込みビット数と誤り率との関係を実際に求めてみた結果, 本手法が狭帯域サブリミナルチャネルにおいて符号長と誤り率を十分小さな値に保ったまま1キャリヤ当りの埋込みビット数を増加させることのできる方式であることがわかった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-09-25
著者
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