狭帯域サブリミナルチャネルの通信路容量 : キャリヤを連続して送信する場合

概要

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狭帯域サブリミナルチャネルを作成する際,送信者は自分の意図するメッセージシンボルに写像される入力値(あるいは,意図するメッセージシンボルが埋め込まれているキャリヤ)を,その値(そのキャリヤ)が見つかるまで探し続ける.ところが実際は,時間的な制約などの理由から一つのキャリヤを送信するまでに試すことのできる入力値の数(あるいは,生成できるキャリヤの数)は限られているのが普通である.それにもかかわらず,このように試せる入力値の数が制限されている場合の通信路容量については今まで明らかにされていない.また,メッセージシンボルが埋め込まれる媒体(キャリヤ)は,一つのみ送信されるより次から次へと連続して送信される場合の方が多いが,このようにキャリヤが連続して送信される場合の通信路容量についても今まで明らかとされていない.本論文ではまず,n個の入力値を試した場合に一つのキャリヤに埋め込むことのできる情報量(通信路容量)を明らかにする.そして,キャリヤが次から次へと連続して送信され,各キャリヤ送信間にn'個の入力値が試せる場合の通信路容量を求める.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-10-25