テクスチャ特徴量を用いたファジー推論と空間平滑化効果による医用超音波組織像の識別
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概要
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この論文は医用超音波データをもとに生体組識部位を半自動的に識別する方法について述べている.超音波画像は複数の物理情報を同時に反映していることや生体の個体差に大きく影響を受けることから絶対的な評価の難しい画像である.そこで各超音波組織像がもつ画像の特徴量を用い,これらの比較により相対的な識別法を採用する.これまでは平均濃度値などの1次統計量を利用する方法が一般的であるが,肝臓内にできた腫瘍などではその腫瘍画像の濃度値とその周囲の正常組織像のそれとの間に顕著な濃度差がないため腫瘍等の識別は十分に行えていない.この論文では超音波画像がもつテクスチャ特徴量(2次統計量)を用いて,濃度差の小さな組織像間の識別を行うことを目的とする.しかしそれら組織間の特徴量の頻度分布には重なり合うあいまいな境界領域が生じるため,クリスプ的にこれらの識別を行うことは因難である.そこでこの超音波画像の識別率を高めるために,各被検体ごとに適応させるファジー推論の非線形入出力特性と画像の空間的な分布を利用する方法を提案する.超音波診断装置のテスト用ファントムから得られたデータと4人のボランティアから得た生体データをもとに本識別法の有効性を明らかにする.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-10-25
著者
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