雑音劣化音声の一般化ケプストラムモデル化における事前情報の利用

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概要

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雑音環境下における音声パラメータの推定手法として,一般化ケプストラムモデルに基づく最大事後確率(MAP)推定法がある.本論文では,音声に関する事前情報を利用することにより,これを改良した手法について提案する.この方法では,事前信号対雑音比(a priori SNR)の概念を用いて事前情報を含む音声スペクトルの初期推定値を求め,それに引き続いて従来の反復推定処理を行うことにより推定性能の改善を図っている.更に,提案手法の音声強調への応用として,聴覚上の品質改善とスペクトルひずみの低減を取り上げ,それぞれに適した推定処理手続きについての検討も行っている.その結果,改良法における音声スペクトルに関する事前情報の利用によって,推定処理されたスペクトルの時間的連続性が向上し,聴覚的な雑音感の低減に有効であることを確認した.また,スペクトルひずみの改善を目的としてウィーナーフィルタの一般形を導入し,実験によりその有効性を確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-07-25

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