SFLASH署名のΔに対するサイドチャネル攻撃への防御の重要性について(ブロードバンドモバイル時代における基礎技術)(情報通信サブソサイエティ合同研究会)

概要

論文の詳細を見る
SFLASHは、2003年にNESSIEプロジェクトの最終候補として選定された。最も効率的な署名スキームの一つであり、スマートカード等のモバイル機器上での実装に向く。モバイル機器上では、サイドチャネル攻撃が脅威となる。すなわち、もし実装に配慮されなければ、秘密鍵を暴くことができる。本稿では、SFLASHに対するサイドチャネル攻撃の効率性について実験的に解析する。SFLASHでは2つの異なる秘密鍵がある。すなわち、狭義の秘密鍵(s,t)と、SHA-1の入力として用いられるランダムシードΔである。(s,t)の安全性に関しては多くの考察がなされている一方で、Δの安全性についてはほとんど議論されていない。SteinwandtらはΔに対する、XOR演算を利用した理論的なDPA攻撃を提案した。本稿では、Δに対する別のDPA攻撃として算術加算を利用したものを提案し、実験結果を紹介する。Δの特定後、SFLASHの安全性はC^*問題に帰着することができる。尚C^*問題はPatarinにより破られている。シミュレーションを行なった結果、SFLASHを破るためには、約1408個の平文-署名対が必要となることが分かった。結果として、SFLASHをサイドチャネル攻撃から防ぐためには、SHA-1を注意深く実装する必要がある。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-03-08

SFLASH署名のΔに対するサイドチャネル攻撃への防御の重要性について(ブロードバンドモバイル時代における基礎技術)(情報通信サブソサイエティ合同研究会)

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク